抄録
肺がん検診での胸部X線読影の判定基準には,以前からいくつかの問題があることが指摘されていた.その最大のものは,判定Dと判定Eが,地域によって異なる概念で使用されていたことであった.「少しでも肺癌を疑えばE」と判定している地域がある一方,「肺癌の疑いが少しあるものはD」「肺癌の疑いが強いものをE」と判定している地域もあった.このような相違があることは不適切であり,早急に改善される必要があった.最近胸部X線読影の判定基準が改訂され,日本肺癌学会のホームページで公開された.本稿では,D,E判定の問題点に関して,その背景を詳述するとともに「少しでも肺癌を疑えばEと判定すべき」であることを強調した.