肺癌
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総説
間質性肺炎関連肺癌の病理
奥寺 康司
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 64 巻 6 号 p. 828-838

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抄録

間質性肺炎は狭義間質(肺胞隔壁)に主座をおく進行性の炎症性疾患である.エッセンシャルな病変は慢性的な組織傷害(肺胞上皮・間質の炎症)とその修復に伴う線維沈着であり,コンプライアンスの低下を招き,臨床的には拘束性障害としてマニフェストする.一方,病理学的には組織再構築病変(蜂窩肺)として帰着する.一般に,慢性炎症性疾患を背景におこる癌腫は,通常とは異なる特性を示す.例えば,炎症性腸疾患におこる炎症性大腸癌,慢性腎疾患・末期腎におこる後天性嚢胞随伴腎癌,慢性肝炎におこる肝細胞癌がある.本総説では,間質性肺炎を背景におこる肺癌の病理組織学的特性,組織発生(発癌要因や前癌病変),分子遺伝学的特性,診療上の問題点と解決のための自施設での工夫について述べる.

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© 2024 日本肺癌学会
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