1982 年 22 巻 1 号 p. 1-16
肺癌全国登録症例 (1975・76・77年次4,931例) について, 組織型別に観察した。男で扁平上皮癌が多く, 女で腺癌が多い。予後は腺癌が最もよく, 扁平上皮癌がこれに次ぐ.これらに比し小細胞癌, 燕麦細胞癌は著しく悪い.大細胞癌はその中間である.腺癌はIa期が多く, 治癒手術率も高いが放射線治療率は低く, 化学療法率, 免疫療法率は扁平上皮癌より高い.小細胞癌, 燕麦細胞癌はIII, IV期が大半を占め, 手術率は著しく悪い.放射線治療, 化学療法による率が高い.