抄録
Tissue+type plasminogen activator (TPA) 及びUrokinase-type plasminogen activator (UPA) の発現を非小細胞肺癌を対象に免疫組織学的に検討した.TPAの発現は癌組織の癌細胞, 血管内皮にみられ, 腫瘍径の小さい症例で比較的高率に観察された.UPAの発現は癌組織の癌細胞, 間質細胞に観察されたが, 特に浸潤部位の癌細胞で著明であった.早期例ではUPAの発現例は予後不良を示した.癌組織のUPAは癌の進展に関与していることが示唆された.