肺癌
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ブドウ膜転移による視力障害を初発症状としたアミラーゼ産生肺癌の1剖検例
小牟田 清前田 恵治五十嵐 敢岡本 茂川瀬 一郎桝野 富弥
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1991 年 31 巻 3 号 p. 435-439

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抄録

症例は52才, 女性.視力障害を主訴に眼科受診しブドウ膜腫瘍と診断された.胸部レ線で左肺S6に腫瘤陰影と全肺野に小結節性散布性陰影が認められた.気管支鏡肺生検では, 肺腺癌と診断された.眼病変は肺癌のブドウ膜転移と考えられた.初診時より血清アミラーゼ値の高値を認め, そのアイソザイムは唾液腺型優位であった.また, 剖検肺腫瘍内アミラーゼ活性が高値であったことより, アミラーゼ産生肺癌と考えられた.

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© 特定非営利活動法人 日本肺癌学会
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