肺癌
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寛解7年後に再発した肺小細胞癌の1例
岩橋 徳明田村 伸介山口 桂中野 孝司波田 寿一東野 一彌
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1992 年 32 巻 1 号 p. 75-80

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抄録
初回治療後約7年間の寛解の後再発した肺小細胞癌の一例を経験したので報告した.症例は73歳女性.昭和58年4月, 左S8の肺小細胞癌で入院, アクラシノマイシン, エンドキサン, ビンクリスチンによる化学療法と放射線療法にて寛解し, 以後約7年間にわたって再発なく経過していた.平成2年5月初旬より咳漱, 食思不振出現してきたため当院受診した.胸部X線写真で左中肺野に腫瘤陰影が認められ, 同部よりの経皮的吸引細胞診により肺小細胞癌の再発と診断した.エトポシド, アドリアマイシン, シスプラチンによる化学療法と放射線療法を施行し, 再び寛解した.現在も生存中で外来にて経過観察中である.
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© 特定非営利活動法人 日本肺癌学会
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