1992 年 32 巻 4 号 p. 469-474
切除不能の非小細胞癌60例に対してCDDP 80mg/m2, ETOP 80mg/m2×3days, MMC 8mg/m2の組合せによる化学療法のPhase II Studyを行った.評価可能46例中1例がCR, 14例がPRで, 奏効率は32.6%, 適格56例のMSTは47週であった.適格III期症例では奏効率45.8%, MST62週であったのに対し, IV期症例では奏効率20.0%, MST26週と, 奏効率, 生存期間ともに病期による差が著明であった.また扁平上皮癌と非扁平上皮癌の間でも奏効率, 生存期間に差が認められ, 比較試験に際しての層別化の重要な因子であると考えられた.他の報告との比較においては, PVM療法, PE療法に対して生存期間で優位の可能性がある.