肺癌
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女性肺扁平上皮癌に関する臨床病理学的検討
中田 昌男清水 信義佐野 由文安藤 陽夫寺本 滋
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1992 年 32 巻 4 号 p. 475-479

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抄録

当科において1976年から1988年に経験した肺癌症例のうち女性扁平上皮癌27例について検討した.肺扁平上皮癌の男女比は11.4: 1であった.女性症例のうち15例 (55.6%) は非喫煙者で, 大多数が喫煙歴を持つ男性症例とは対照的だった.また, 末梢発生が77.8%を占め, 36.9%の男性症例とは著しく異なった.ケラチンに対する2種類のモノクローナル抗体, 抗keraSE抗体と抗keraNSE抗体を用いて免疫組織化学的に比較検討したところ, 女性症例15例中11例 (73.3%) がkeraNSE陽性であったのに対し, 男性症例のそれは15例中5例 (33.3%) であった.以上より, 女性扁平上皮癌は免疫組織化学的に男性症例とは異なる性格を有していると推測された.

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