肺癌
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骨格筋転移により発見された肺腺扁平上皮癌の1例
常塚 宣男斉藤 裕増田 信二
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1994 年 34 巻 3 号 p. 411-416

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抄録

症例は65歳男性. 増大する右上腕部腫瘤 (径約2cm) を主訴に, 近医にて試験切除が施行され, 扁平上皮癌と診断された. 画像上, 左肺S1+2の腫瘤を認め, 肺原発の骨格筋転移が疑われた. 縦隔リンパ節および他の遠隔転移を認めず, 左上葉切除および孤立筋転移巣の切除を行った. 原発巣は腺扁平上皮癌, 転移巣は上腕三頭筋内に存在する扁平上皮癌であった. 筋内腫瘤の栄養血管内に腫瘍細胞が認められ, 肺癌の血行性転移と考えられた. 肺癌の骨格筋転移は稀であり, かつ転移巣により発見されたという点で臨床的に興味深く, 文献的考察を加え報告する.

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© 特定非営利活動法人 日本肺癌学会
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