肺癌
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肺原発悪性黒色腫の1剖検例
吉見 雄三岡藤 和博小林 弘明
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1998 年 38 巻 1 号 p. 75-79

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抄録

83歳の男性.腰背部痛を主訴に受診し, 胸部異常陰影を指摘された.当科での肺生検の結果, 悪性黒色腫と診断された.第一回入院後約3ヵ月で呼吸不全にて死亡した.生前の検査では, 肺以外に原発を疑わせる病変はなく, 死後の剖検でも, 全身に転移がみられるものの肺以外の他の臓器で原発巣と考えられる病巣はなく, 左肺下葉の病理像でいわゆるjunctional changeを認めた.これらの所見より肺原発の悪1生黒色腫と診断した.悪性黒色腫のうちでも肺原発のものは非常にまれで現在までに30例ほどが報告されているにすぎない.予後は非常に不良で多くの例で1年以内に死亡している.

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