レプラ
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人癩菌及び鼠癩菌の動物接種に関する研究
第2報 マウス睾丸内に接種された人癩菌 及び他の二三の抗酸性菌の消長
林 喜久夫
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1959 年 28 巻 1-2 号 p. 24-29

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抄録
マウス睾丸内に人癩菌ほか数種の抗酸性菌の加熱菌および無加熱菌を接種し,日を追つてその菌数を追求し,つぎの如き結果を得た。 1) 無加熱人癩菌では接種後300日聞にわたり殆んど菌数に増減を見なかつたが,加熱人癩菌では徐々に菌数が減少した。 2) BCG,モルIII,スメグマの各無加熱菌では接種後70日ないし90日位までは復元培養が可能であつたが,その菌数は日を追つて減少していつた。 3) BCG,モルIII,スメグマの各加熱菌の菌数も日を追つて減少したが,モルIII菌,スメグマ菌ではその減少の度合がそれらの無加熱菌の減少の度合よりも緩徐であるように思われた。 4) 加熱鼠癩菌は無加熱人癩菌と同様の態度をとり,接種後100日余にわたりその菌数を殆んど減少しなかつた。
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© 日本癩学会
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