高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
Online ISSN : 1880-6554
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原著
高次脳機能障害者における社会的行動障害についての検討(1)
—社会適応障害調査票作成と信頼性·妥当性の検討—
駒澤 敦子鈴木 伸一久保 義郎丸石 正治
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2008 年 28 巻 1 号 p. 20-29

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抄録
本研究の目的は,社会的行動障害が生活の中でどのような情緒・行動面の問題として現れているかを明らかにする「社会適応障害調査票」を作成し,信頼性と妥当性を検討することであった。外傷性脳損傷者451 名を対象に,その家族に回答を求めた。因子分析および確認的因子分析の結果,本調査票は,自己中心性・感情のコントロール低下,自立性の低下,意思疎通の困難さ,記憶力の低下,抑うつ,状況把握の困難さの6 因子,36 項目からなることが明らかにされた。信頼性はCronbach のα係数によって,妥当性は内容的妥当性,FIM ・FAM との相関によって検討した。その結果,高い信頼性と妥当性を有することが示された。
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© 2008 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
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