高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
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原著
  • 永友 真紀
    2026 年46 巻2 号 p. 24-50
    発行日: 2026/06/30
    公開日: 2026/05/19
    ジャーナル オープンアクセス HTML

    発達性計算障害1成人例における数概念と計算の障害について報告した。本例はおおよそ5を超える1桁の数について数字から大きさを判断できず,2桁以上の数については数字から量的な感覚をつかめないという特徴を示し,数概念に障害があると考えた。また,1桁同士の加減算の算術的事実が獲得できておらず,九九の想起にも困難を示した。複数桁の筆算では,計算手続きは理解しているが数字を書く位置がわからないと述べ,位の概念の障害が疑われた。本例と過去の報告例から,数概念は1桁と複数桁の数では異なる構造を持つこと,1桁の数であっても数概念は一様ではなく,おおよそ5までの数とそれより大きい数では異なる可能性があることが示唆された。また,基数性は数概念獲得の基礎であると考えられているが,数概念の獲得には基数性だけでは十分ではなく,概念的サビタイジングのような数をパターンとして認識する能力が関与するのではないかと考えられた。

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