2019 年 39 巻 2 号 p. 212-217
高次脳機能障害に対しては長期間にわたる地域支援が重要であるが, 我々専門職はどのように支援を発展させるべきか, 地域活動支援センター Wakaba (兵庫県宝塚市, 以下 Wakaba) での支援例を挙げ, 考察した。Wakaba の当事者・家族へニーズ調査を実施した結果, 家族は, 回復というよりも具体的活動を目標に設定し, 本人が楽しく前向きに生きられるように望んでいること, そして当事者自身も, 楽しく生活するという点を重要視していることがわかった。
我々専門職はどうしても「症状」に目が行きがちであるが, 生活の主体は当事者と家族である。対象者が求める「生活行為」に焦点をあて, 当事者・家族が「役に立った」と感じる支援をする必要がある。そのためには「長期間関わることができる支援体制」, 「専門的視点での具体的生活支援」, 「当事者・家族自身が変わる支援」が重要であると考える。