2026 年 21 巻 1 号 p. 8-14
保健所は,感染症等の健康危機の未然防止と健康被害の拡大防止という重要な役割を担っている。2020(令和2)年1月に国内で初めて確認された新型コロナウイルス感染症の流行下において,保健所の業務は,患者の入院措置や検体搬送,積極的疫学調査など多岐にわたり,職員の超過勤務は常態化し,労働環境は過酷を極めた。感染症に対する保健所機能の脆弱性が浮き彫りになり,保健所のあり方そのものが問われるところとなった。保健所が削減されてきた影響がコロナ禍で顕著になったといわれるなか,これまでの歴史的な背景を考察するとともに,保健所業務におけるBSCの有効性について検証した。