抄録
初等中等教育における情報リテラシー教育は,2002年度に小中学校,2003年度に高等学校の学習指導要領が改正され,本格的に開始された.高等学校では2003年度より普通教科「情報」が設置され情報教育が必修化した.普通教科「情報」には,「情報A」,「情報B」,「情報C」の3科目が用意され,さらに,高等学校の教科「情報」は,2009年の告示を受け,2013年度より,新学習指導要領により「社会と情報」「情報の科学」の2科目編成となり,情報教育の重要性は広く認識されている.しかし,大学入学者の情報リテラシーは,教科「情報」導入以降も向上しているとは言えず,大学における情報リテラシー教育は,今後もコンピュータスキル教育も含め必要であることが,本学の入学者への調査からも明らかになった.