抄録
母親の飲料特性の理解度が,子どもの飲料摂取に与える影響を明らかにし,子どもの食に対する悩みとの関連性について検討することを目的とした.対象施設は都内A保育園,および都内A保育園併設子育てサロンにおいて,11か月~3歳児を持つ母親を対象とした.対象者の概要は,保育園児の母親の有効回答数は37人,子育てサロンの母親の有効回答数は39人であり,カウプ指数が18以上の幼児は保育園では0人であったのに対し,子育てサロンでは5人であった.子どもの摂取飲料については,『おやつのときの飲み物』として,「水・お茶」を飲むものは保育園に比べ,子育てサロンの方が多かった.子育てサロンでは次に「その他」の飲み物が多かった.子育てサロン児は保育園児に比べ,『午前のおやつ』を与えられていない割合が3倍以上であり,『午前のおやつ』の代用として飲料をあたえている可能性が示唆された.子育てサロンの母親の摂取飲料については,間食を含む『その他のときの飲み物』で「その他」の飲料を飲んでいるものは40%であった.これらを踏まえ,食習慣・食行動は,親の影響を受けるという多くの報告[1] [2]や,乳幼児を持つ母親が家庭とともに食育に取り込んで欲しい機関に子育て支援センターを挙げている[3]ことから,調査を子育て支援センターで行うとする検討ができた.