在宅医療と内視鏡治療
Online ISSN : 2758-2299
Print ISSN : 1343-1544
臨床経験
当院における超高齢者へのPEG実施の現状と予後に関する比較検討
小野 博美横山 仁吉田 晴恒福島 拓川上 雅人中久保 喜敬岡村 幹郎青木 貴徳
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 25 巻 1 号 p. 28-33

詳細
抄録

【背景】90歳以上と85歳以上89歳までの高齢者に対する経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)の現状と予後について比較した。

【方法】2003年から2020年までに静和記念病院にてPEGを実施した177例のうち90歳以上の高齢者(A群)と85歳以上89歳までの高齢者(B群)に分類し、性別、主要疾患、栄養手段、栄養状態、30日以内死亡率、全死亡率、生存率及び死亡原因について後方視的に比較検討した。

【結果】両群間で有意差を認めたのは、年齢(p<0.0001)、血清アルブミン(p=0.0104)、平均生存率(p=0.0162)であり、85歳以上の高齢者の死亡原因で最も多かったのは、肺炎であった。

【結論】90歳以上の高齢者のPEG後の生存期間は短く、生存延長のために肺炎の予防が大切と考えられる。

著者関連情報
© 2022 PEG・在宅医療学会
前の記事 次の記事
feedback
Top