人文地理学会大会 研究発表要旨
2003年 人文地理学会大会 研究発表要旨
セッションID: 208
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近代における紀州航路の旅客からみた寄港地の性格
*角 克明
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抄録
本研究では、近代交通として発展した紀州航路をとりあげ、和歌山県沿岸の寄港地を対象として、旅客の出入りから寄港地の性格を明らかにしようとするものである。すでに港を通過する荷物に注目した研究は数多くみられるものの、旅客を対象とする研究はほとんどみられない。 旅客に関する資料は『和歌山県統計書』の「汽船乗客」を用いた。1905(明治38)年_から_1937(昭和12)年の旅客数が得られるので、旅客数の推移から寄港地を特徴づけ、1929(昭和4)年までは、月別の旅客数がわかる(1918(大正7)年を除く)ので、旅客の波動から寄港地の性格を分析した。 また、旅客輸送にあたる商船の入港状況や旅客・荷物の取扱いからみた寄港地の性格を1908(明治41)年の断面でとらえた。ほとんどの寄港地で、船舶の近代化(汽船化)が進展していることが明らかとなった。
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© 2003 人文地理学会
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