人文地理学会大会 研究発表要旨
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2013年 人文地理学会大会
特別研究発表
  • 椿 真智子
    p. 8-11
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/24
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    グローバル化とローカル化とが交錯する多民族社会ロサンゼルスをフィールドに、日系エスニック景観とその担い手である日系ガーデナーに注目し、エスニシティの変容と意味を再考したい。19世紀末以来、北米西海岸に定住した日本人が多くの困難や差別を克服して生活基盤を固める上でガーデナーは重要な職業であった。とりわけ一年中温暖なロサンゼルスにおいて、急速な人口増加と都市化の進展がガーデナーの需要を高めた。1938年に南カリフォルニアに分散する日系ガーデナーをまとめ、組織された南加庭園業組合連盟は現在も20組合、約1200名が加盟する国内最大の日系職業集団である。かれらは顧客の庭を管理する本来の仕事に加え、日系エスニック景観の創出・維持や日本文化の普及・継承、さらには日系とホスト社会とをつなぐ役割を果たしてきた。多様性の中での共存やグローカル化の進展に伴うエスニシティの行方を考察する上で日系ガーデナーは興味深い存在である。
  • 青山 宏夫
    p. 12-15
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/24
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    近世日本における世界図は、仏教系世界図、南蛮系世界図、マテオ=リッチ系世界図、蘭学系世界図などに系統分類され、とくに南蛮系世界図をのぞく三者は近世を通じて併存していたといわれている。また、これらに加えて、17世紀半ばから18世紀前半に流布した万国総図やその影響下にある世界図を、別の系統に分類する見解もある。本報告では、この点を再確認したうえで、これらの異なる系統の世界図はいかにして併存しえたかという課題設定のもと、とりわけ近世を通じて影響力を維持したマテオ=リッチ作製の世界図に基づく世界図を中心に、当時の思潮にも注意しつつ、近世日本における世界図史を検討する。また、この過程で、坤與万国全図の諸版とその写本・増補、その影響下にある刊行図などを検討することにより、坤與万国全図をはじめとするマテオ=リッチ世界図が、その東西両半球図を含めて、近世日本にいかにして受容されたかについても考察したい。
  • 梶田 真
    p. 16-19
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/24
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    近年、報告者は自身の経験的な研究との関係を中心に、人文地理学と公共政策の関係について英語圏地理学を中心に考察を行ってきた。本発表では、これらの成果を踏まえた上で、①レリバンス(relevance)をめぐる議論、②全米研究評議会(National Research Council)の2本の報告書(『Rediscovering Geography』(1997)、『Understanding the Changing Planet』(2010))の公刊とこれに対する地理学者の反応、③純粋研究・理論研究と応用研究の関係をめぐる議論、④学術研究としての応用地理学の位置づけ、などを手がかりとして、1980年代以降の英語圏における応用地理学、ないしは地理学の応用をめぐる動きを整理し、地理学と公共政策との関係について考察すると共に、日本の人文地理学に対するインプリケーションについて考えていきたい。
  • 宮町 良広
    p. 20-23
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/24
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    グローバル化はまさしく地理的な概念であり、現代世界が直面するもっとも重要な課題の一つである。19世紀における国際化が近代地理学の発展をもたらしたように、20世紀末以降のグローバル化は地理学がさらに発展するための好機になり得る。しかしながら、世界の社会科学で急進展しているグローバル化研究において地理学の貢献は大きくない。本発表では、グローバル化、とりわけ経済のグローバル化に対して地理学がどう立ち向かえばよいのかを考察したい。報告では、まず世界経済の空間構成について概観した上で、グローバル化に関する内外の研究をレビューする。海外の研究の中では、英国のピーター=ディッケンの研究に対する評価がきわめて高いことから、同氏の分析の基本概念であるグローバル生産ネットワークを検討したい。さらに隣接分野である社会学や歴史学における同研究の成果(邦語文献に限定されるが)についても検討したい。
一般研究発表
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