人文地理学会大会 研究発表要旨
2004年 人文地理学会大会 研究発表要旨
セッションID: 203
会議情報
森幸安作成の地誌と京都経験
*上杉 和央
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

森幸安(1701-????)は,一般に「カルトグラファー」として認知されている。しかし,このような一般像は,実は幸安の活動の一部ないし一時期にしか当てはまらない。幸安の地図作製が本格化するのは1749年以降であるが,それ以前の1740年代には『山州撰』や『皇州緒餘撰』といった地誌を作成していたのであり,幸安は当初「トポグラファー」であったとさえ言える。本発表では,この2つの地誌の分析を通じて,「地誌作成時代」そしてそれ以前の「京都時代」の幸安の活動や地理的関心を明らかにすることにある。このような作業がなされてこそ,「地図作製時代」の幸安を正しく評価することが可能であろう。

著者関連情報
© 2004 人文地理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top