人と自然
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兵庫県養父市関宮町及び大屋町とその周辺に分布する 近世・近代の蛇紋岩石造物の石材産地と用途の変遷
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2021 年 31 巻 p. 41-54

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抄録
兵庫県養父市には,蛇紋岩で構成される関宮岩体が分 布している.この岩体周辺における近世~近代の石造物 の分布を明らかにするため,兵庫県北部地域の神社の石 造物の観察と帯磁率測定調査を行った.この結果,蛇紋 岩製の石燈籠や狛犬,その他石造物は,江戸時代後期か ら第二次世界大戦終戦までの昭和時代のものが見出され た.現在露出している関宮岩体の蛇紋岩を帯磁率により, H 群,M 群,L 群に区分し,燈籠の石材と対比した結果, ほぼすべての石材がM 群に相当した.これらの石材は, 関宮町の相地川,大屋町の加保坂川,大谷川などで採取 されたと考えられる.
© 2021 兵庫県立人と自然の博物館
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