北海道畜産草地学会報
Online ISSN : 2434-138X
Print ISSN : 2187-5391
原著
北海道内のホルスタイン雌牛の初回授精受胎率に対する交配相手種雄牛の品種の影響
石田 惠香杉浦 杏子阿部 隼人山口 諭馬場 俊見藤元 郁子花牟禮 武史萩谷 功一
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2022 年 10 巻 1 号 p. 55-61

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抄録

北海道内のホルスタイン種雌牛の初回授精受胎率に対し、交配相手種雄牛の品種(ホルスタイン種および黒毛和種)の影響を調査した。データは、北海道酪農検定検査協会が牛群検定を通じて収集した繁殖記録であり、2010年から2019年までに分娩した個体の未経産、初産および2産次の授精記録であり、受胎を1、不受胎を0とした合計2,019,493記録である。分析は、牛群・授精年、授精月および月齢を母数効果、交配相手種雄牛・授精年および個体の育種価を変量効果とし、未経産時、初産および2産次における初回授精受胎率を別形質とみなした3形質線形アニマルモデルを使用した。2010年から2018年までの初回授精受胎率は、未経産で55 %から59 %、初産で39 %から41 %、2産で37 %から38 %の範囲であった。産次ごとの受胎率における最良線形不偏予測値による比較において、黒毛和種種雄牛交配時の初回授精受胎率は、ホルスタイン種雄牛交配時のそれらより0.01から0.03の範囲で高かった。

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© 2022 北海道畜産草地学会
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