ヘルスプロモーション理学療法研究
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原著
健常成人の歩行動態に対する成形方法の異なる足底装具の効果
渡部 祥輝河辺 信秀田村 将希森川 ほのか横山 航大
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2022 年 11 巻 4 号 p. 157-165

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抄録

【目的】義肢装具士が作製した足底装具(FMPO)と即時的に作製した足底装具(FMI)が,健常成人の歩行動作において同様の効果が得られるかを明らかにすることであった。【方法】健常成人15名を対象とし,三次元動作解析装置,および足底圧分布計測装置を用いて,快適速度での歩行中の時間・空間因子や,運動学,運動力学的因子,足底圧を測定した。測定条件は,フラットインソール着用(CTL),FMPO 着用,およびFMI着用の3条件とした。【結果】足底圧において,CTL と比較しFMPO,FMI で,踵部の最大足底圧(PP)が有意に減少した。中足部のPP,および圧時間積分値(PTI)で,CTL に対し,FMPO,FMI で有意に増加し,FMPO がFMO よりも有意に増加していた。足圧中心(COP)外側動揺幅はCTL と比較して,FMPO,FMI で有意に減少していた。【結論】中足部のPP や,PTI,COP 外側動揺幅の結果から,FMI はFMPO と同様に内側縦アーチの支持機能と,COP 外側動揺幅を減少させる機能を有していることが示唆された。

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© 2022 日本ヘルスプロモーション理学療法学会

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