ヘルスプロモーション理学療法研究
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歩行に介助を要する高齢片麻痺患者の下肢荷重力測定における筋活動の特徴
北島 貴大村田 伸甲斐 義浩林田 智美村田 潤
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2012 年 2 巻 2 号 p. 77-80

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抄録

本研究は,歩行に介助を要する高齢片麻痺患者の座位での下肢荷重力測定時における下肢の筋活動の特徴を検討した。歩行に介助が必要な高齢片麻痺患者12名(平均年齢74.0±5.0歳)の非麻痺側下肢を対象に,踏みつけ動作に伴う荷重力と大腿部筋(大腿直筋,大腿二頭筋長頭)および下腿部筋(前脛骨筋,腓腹筋)の筋放電量を比較した。4筋の筋放電量を比較すると,有意な群間差(F値=6.31,p<0.01)が認められ,多重比較検定により,大腿四頭筋と前脛骨筋は大腿二頭筋と腓腹筋の筋放電量に比べ有意(p<0.01)に大きかった。これらの結果から,歩行に介助を要する高齢片麻痺患者の下肢荷重力測定における筋活動の特徴として,下肢後面筋の筋活動が小さく,健常成人に認められた同時収縮が彼らには出現しないことが示された。

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© 2012 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
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