抄録
【目的】本研究は,市販体重計を用いたブリッジ力測定法の再現性と妥当性について検討した。【対象・方法】要介護認定を受けた女性高齢者19名(平均年齢84.7±6.4歳,平均体重49.9±7.5kg)を対象に,ブリッジ力測定法の再現性についてはテスト-再テスト法による級内相関係数,妥当性については下肢機能評価(CS-30・FRT・TUG)との関連について,ピアソンの相関係数を求めて検討した。【結果】ブリッジ力測定法の再現性は0.964ときわめて高く,FRT との間には有意な相関,TUG との間には負の相関傾向が認められ,ブリッジ力測定法の妥当性が確認された。【結語】ブリッジ力測定法は再現性に優れ,高齢者のバランス能力および歩行能力を反映する簡易下肢機能評価法として臨床応用できる可能性が示された。