2013 年 3 巻 3 号 p. 119-122
要旨:本研究の目的は,歩行中の手の位置が歩行パラメータに与える影響を検討することである。方法は,健常成人16名を対象に手を組まない(手振り歩行),腕を前に組む(腕組み歩行),手を後ろに組む(手後ろ歩行)の3つの条件にて最大歩行時の歩行速度,立脚時間,歩幅,歩隔,足角を測定した。その結果,手振り歩行と比較して腕組み歩行と手後ろ歩行は,歩行速度と歩幅,足角が有意に減少した。以上より,健常者において歩行中の上肢の固定が歩行パラメータに影響を及ぼすことを示した。