2013 年 3 巻 3 号 p. 123-127
スパイナルマウスの信頼性を矢状面レントゲン画像との比較により検証した。健常成人30名を対象とし,直立位,立位最大屈曲位,立位最大伸展位の3つの肢位について,単純レントゲン画像から得られた脊椎伸展角度とスパイナルマウスの計測から得られた脊椎伸展角度を比較した。いずれの肢位においても,胸椎においては単純レントゲン画像の結果とスパイナルマウスの結果は類似したが,腰椎においてはスパイナルマウスの方が有意に伸展角度が小さかった。本研究結果より,スパイナルマウスは,胸椎の評価に関しては高い妥当性を有し,腰椎前弯を過小評価する可能性が示唆された。