2014 年 3 巻 4 号 p. 151-156
【目的】本研究の目的は,日本人若年成人女性を対象に,全身関節弛緩(GJL)と足部構造との関連を明らかにすることである。【方法】対象者は若年成人女性157名,平均年齢20.5±1.2歳であった。GJL はBeighton Hypermobility Score を用いて評価し,GJL 有とGJL 無に分類した。足部構造は,利き足と非利き足の足長,足幅,舟状骨高,アーチ高率,開帳角,母趾外反角および小趾内反角を測定した。【結果】GJL 有における非利き足の開帳角はGJL 無に比べて有意に大きかった。全対象では,開帳角は,母趾外反角,小趾内反角と有意な正の相関があった。【考察】GJL と足部構造の変化との関連は部分的であるが,前足部横アーチの低下は母趾外反角および小趾内反角の増大に関与している可能性がある。【結論】日本人若年成人女性において,GJL と足部構造とは部分的な関連があることが示された。