2014 年 3 巻 4 号 p. 157-161
[目的]閉眼Functional reach test(EC-FRT)の信頼性および妥当性を検証した。[対象]地域在住高齢者36名(平均年齢78.9±4.6歳)とした。[方法]信頼性の検討には,ECFRT の再現性から求めた級内相関係数ICC(1,1)とBland-Altman 分析を用いた。また,妥当性の検討には各身体機能との関連から求めたピアソンの相関係数から検討した。[結果]EC-FRT のICC は0.89(0.79-0.94)と高値が得られた。また,Bland-Altman 分析の結果,加算誤差および比例誤差ともに認められなかった。EC-FRT 測定値の差が2.3 ㎝未満までは測定誤差であることが確認された。EC-FRT と片足立ち時間との間に有意な相関が認められた。[結語]EC-FRT は地域在住高齢者のバランス能力の指標として応用できる可能性が示唆された。