北海道心理学研究
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研究論文
涙袋の有無が顔魅力および印象評価に及ぼす影響
渡邉 萌鎌谷 美希宮崎 由樹河原 純一郎
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キーワード: 涙袋, 魅力, 印象
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2024 年 46 巻 p. 1-14

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抄録

女性の顔の魅力において,目の大きさは重要な要因の一つである。実際に,二重瞼は目を大きく見せるはたらきを持ち,顔の見た目の魅力を高めることが報告されている。本研究は,目の大きさを変調する可能性がある涙袋の有無を操作し,涙袋が顔の魅力と印象評価に及ぼす影響を検討した。参加者に上瞼の形状 (一重・二重) と涙袋の有無 (あり・なし) が異なる顔画像の魅力または印象の評価を求めた。その結果,二重の顔においては涙袋があることで魅力が向上することが示された。これは,二重と涙袋によって形成される仮想円に目が同化したことで,目の大きさ過大知覚が生じたためと考えられる。さらに,涙袋がある顔は活発であると評価された。この印象の変化は,涙袋が笑顔と関連付けられたためだと考えられる。

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2024 北海道心理学会
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