北海道心理学研究
Online ISSN : 2189-7670
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研究論文
  • 松田 久美, 安達 真由美
    2018 年 40 巻 p. 1-11
    発行日: 2018/03/31
    公開日: 2018/03/26
    ジャーナル フリー

    本研究では,トドラーの顔表情による明瞭な刺激と曖昧な刺激の妥当性の検討を目的として,二つの実験を 行った。明瞭な刺激は,どのような人も極めて高い確率で同じような感情の表れとして読み取る「一般的な感 情の読み取り(= 一般性)」の指標であり,曖昧な刺激は,快感情としても不快感情としても読み取られ,感 情の解釈がそれぞれ異なる曖昧な「感情読み取りの個人差(= 個別性)」の指標である。まず実験1では,二 つの学生群と母親群を被験者として,明瞭な刺激 6 点と,曖昧な刺激 8 点を呈示し,「喜び」,「悲しみ」,「嫌悪」, 「怒り」,「驚き」,「恐れ」のうちのどの感情を読み取るかについて回答を求めた。実験2では,70 人の母親を 被験者として,明瞭な刺激 9 点と,曖昧な刺激 8 点を用いて追試実験を行った。これらの実験における結果を 通して,すべての標本が,明瞭な刺激からは特定の感情を読み取り(エントロピー値の低さが反応の散らばり の小ささを示している),曖昧な刺激からは被験者ごとに異なる感情を読み取った(エントロピー値の高さが反 応の散らばりの大きさを示している)。以上により,トドラーの顔表情刺激に対する反応の再現性が実証され, トドラーの顔表情による明瞭な刺激と曖昧な刺激を用いることの内的妥当性及び外的妥当性が確認された。

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