園芸学研究
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栽培管理・作型
ジョイントV字トレリスにおけるカキ‘太秋’の初期生育,初期収量および果実品質
朝隈 英昭千々和 浩幸桒原 実石坂 晃a
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2016 年 15 巻 2 号 p. 171-177

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抄録
ジョイントV字トレリスがカキ‘太秋’の生育,初期収量および果実品質に及ぼす影響について検討した.ジョイントV字トレリスでは,主枝高60 cmで定植と同時にジョイントし,仰角60度で側枝を配置することで,慣行の立ち木仕立てと比較して早期の樹冠拡大が可能であった.10 a当たり換算収量は,定植3年目に成園並みの約2 t,5年目には約3.6 tが得られ,定植3~5年間の累積収量は7.7 tで立ち木仕立ての約2.4倍となった.さらに,果実の受光態勢が良好であるため,立ち木仕立てより着色が向上する傾向にあった.以上のことから,ジョイントV字トレリスは,早期成園化および高品質果実生産が図れる栽培方法としてカキ‘太秋’への適用性が高いことが明らかとなった.
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© 2016 園芸学会
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