園芸学研究
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育種・遺伝資源
カンキツ種子に残存する胚乳の倍数性に基づく胚および配偶子の倍数性推定
柳本 裕子金好 純子山﨑 安津北島 宣
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キーワード: 育種, 無核, 内種皮, 三倍体
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2018 年 17 巻 3 号 p. 293-302

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抄録

カンキツの交雑で得られた成熟果実中の完全種子の組織別の倍数性を調査した結果,内種皮の倍数性と胚乳の倍数性が一致した.そこで,二倍体‘大橘’の自然交雑で得られた種子について,種子組織に分解して経時的に倍数性を調査した結果,胚乳は三倍性で,8月中旬までゼリー状であったが,8月下旬以降は膜状化して,カラザ部を除いた内種皮内側に存在していることが明らかとなった.10月下旬には膜状となった胚乳は内種皮と一体化し,種子の成熟とともに二倍性を示していた外種皮,内種皮の倍数性検出ができなくなった.一方で,三倍性を示す胚乳は,10月下旬以降でも倍数性が検出されたため,成熟種子の内種皮とされていた組織の倍数性は胚乳の倍数性と一致した.従来,内種皮と考えられていた組織は,内種皮と胚乳が一体化した組織であり,この組織の倍数性を測定することで,胚を傷つけることなく胚およびその配偶子の倍数性を推定できることが明らかとなった.

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