2019 年 18 巻 1 号 p. 1-5
静岡県伊豆地域で栽培されているカンキツであるレモネードの果汁について,GC-MSを用いて揮発性成分を測定し,レモン‘ユーレカ’およびオレンジ‘トロビタ’と比較した.レモネード果汁中から34の揮発性成分が同定された.そのうち13成分はレモン‘ユーレカ’およびオレンジ‘トロビタ’果汁中には含まれていない揮発性成分だった.また,レモネードに含まれていた19の揮発性成分はレモン‘ユーレカ’とオレンジ‘トロビタ’に比べてピーク面積が顕著に大きかった.レモネードとレモン‘ユーレカ’の果汁を用いて10名のパネリストによる官能評価を実施したところ,レモネード果汁の香りは,レモン‘ユーレカ’に比べてシャープな香気であると評価された.