収穫後のウメ ‘南高’ 果実に対する光の照射が表面の赤色着色および品質成分含量に及ぼす影響を調査した．48時間以上UV-Bを果実に照射すると赤色に着色し，アントシアニン含量が増加したが，赤色着色はまだらであった．しかし，赤色光をUV-Bと同時に照射するとむらなく赤色着色し，UV-B単独で照射するよりもアントシアニン含量が多かった．また，UV-Bと赤色光の同時照射による赤色着色とアントシアニン含量の増加は熟度に影響を受け，緑色果および黄熟果はそれらの間の熟度（黄緑色）の果実に比べてアントシアニンの含量が少なかった．以上のことから，収穫後のウメ ‘南高’ 果実の赤色着色とアントシアニン含量にはUV-Bおよび赤色光が関与し，収穫時の熟度に影響を受けることが明らかとなった．
