2004 年 3 巻 3 号 p. 283-286
Phalaenopsis ‘Ensyu’ × Phal. ‘White Dream’(実験1と2)とPhal. ‘Miki Saito’ × Phal. ‘Jenco Arctic Mass’(実験3)を供試して,花茎上のつぼみが大豆大になった時の摘らいとその摘らい花茎の切除時期が,新花茎の発生と開花に及ぼす影響について検討した.
摘らい処理を継続した花茎を株元から切除した時,新花茎は確実に発生し,約3.5か月後には開花した.摘らい処理を継続した場合,花茎の発生は約10か月間顕著に抑制された.摘らい処理を続けた花茎を4月上旬と11月上旬に株元から切除しても,新花茎は切除120~130日後に開花した.
従って,摘らいと摘らい花茎切除時期を組み合わせることによって,確実に良質な花茎が発生・開花することが認められ,本種の計画的な出荷を行うことができる技術が確立される可能性が示された.