園芸学研究
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発育制御
ブラッシングがアブラカンギクのわい化,分枝および開花に及ぼす影響
鄭 成淑金 基善松井 鋳一郎
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2004 年 3 巻 3 号 p. 291-295

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抄録

軟毛なブラシでアブラカンギクにブラッシング処理を行った.処理回数は1日10回,20回,30回で,処理期間は15日行った実験区,または,処理期間は7日,14日,21日で,1日の処理回数は15回に設定した実験区を設けた.草丈はすべての処理区で処理後26日目,顕著に抑制されたが,処理停止後,時間の経過とともにわい化効果は減少した.草丈は15回21日処理区で最も抑制された.分枝長と葉面積はすべての区で抑制された.分枝数は,15回21日処理区と30回14日処理区で増加した.茎と根の新鮮重と乾物重はブラッシング処理によって減少した.クロロフィル含量は,影響が認められなかった.気孔数は,15回21日処理区で最も多くなった.気孔の幅は小さくなったが,気孔の長さには影響が認められなかった.発蕾開始日は,15回21日処理区で6日早まり,花数は増加した.開花数は30回14日と15回21日処理区で増加した.本実験からは品質の高いアブラカンギクの鉢物を生産するには毎日5回21日のブラッシング処理が適当と思われた.

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© 2004 園芸学会
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