園芸学研究
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育種・遺伝資源
東アジア原産サンザシ属(Crataegus)3種における果実内化学成分の特徴
石 嶺田中 彰田中 常雄佐藤 孝夫鈴木 卓大澤 勝次
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2004 年 3 巻 4 号 p. 333-338

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抄録

サンザシ属(Crataegus)果樹を改良する上で基礎となる知見を得ることを目的とし,東アジア原産のオオミサンザシ(C. pinnatifida),ダフリカサンザシ(C. dahurica)およびアラゲアカサンザシ(C. maximowiczii)の果実内化学成分を調査した.サンザシ果実には,高濃度でβ-カロテン(1.9~3.0 mg/100 gFW)が含まれており,この値は主要果樹のそれよりも高い値であった.有機酸としてシュウ酸(103.9~116.1 mg/100 gFW)が検出されたことは,サンザシ果実の特徴である.アラゲアカサンザシ果実のα-トコフェロール(2.22 mg/100 gFW),クエン酸(426.3 mg/100 gFW),アントシアニン(283.1 mg/100 gFW)および総ポリフェノール(769.0 mg/100 gFW)含量は,他種と比べ著しく高かった.アラゲアカサンザシは,高機能サンザシの育種母本として,有用と考えられる.

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© 2004 園芸学会
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