抄録
光強度および赤色光 (R)/遠赤色光 (FR) 比を変えた光環境がコマツナ (Brassica campestris品種‘はるみ小松菜’, ‘楽天’) の硝酸イオン濃度および硝酸還元酵素 (NR) 活性に及ぼす影響について調査した. コマツナは, 異なる光強度 (PPFD 165, 290, 350, 510 μmol・m-2・sec-1) あるいは異なるR/FR比 (1.01: 対照区, 0.66: R抑制区, 1.50: FR抑制区) の光環境下で1/2単位および1単位の培養液を用いて養液栽培した. 異なる光強度でコマツナを生育させたところ, ‘はるみ小松菜’の硝酸イオン濃度は光強度の増加とともに低下し, 非リン酸化NR活性は光強度の増加とともに高まった. ‘楽天’では, 1/2単位の培養液を用いた試験区において, 光強度の増加とともに硝酸イオン濃度は低下し, 非リン酸化NR活性は高まったが, 1単位の培養液を用いた試験区では, 光強度が増加しても硝酸イオン濃度はほとんど低下せず, 非リン酸化NR活性も変化しなかった. R/FR比を変えてコマツナを生育させたところ, 1/2単位の培養液を用いたR抑制区でのみ硝酸イオン濃度の低下が認められた.