園芸学研究
Online ISSN : 1880-3571
Print ISSN : 1347-2658
ISSN-L : 1347-2658
発育制御
トレハロース,ラフィノースによるタマネギ種子の発芽促進
堀田 貢猿山 晴夫
著者情報
キーワード: プライミング, 種子発芽
ジャーナル フリー

2006 年 5 巻 1 号 p. 75-78

詳細
抄録
タマネギ種子をトレハロース,ラフィノースを含む濾紙上に数日間静置することにより,プライミング効果が得られることが示された.この効果は高塩類濃度,高浸透圧および低温条件の不良発芽環境下でも維持された.またタマネギ品種が本来持っている発芽能力の差により,発芽促進程度に違いは見られたが,試験した3品種のいずれにおいてもプライミング効果は認められた.さらにトレハロースによりプライミング処理を行った種子を異なる保存温度条件下で9週間保存した場合でも,処理直後の効果とほぼ同等のプライミング効果が得られる事から,プライミング処理は長期間持続することが明らかになった.以上の結果から,タマネギ種子に対して,トレハロース,ラフィノースがプライミング効果を示すことが明らかとなった.
著者関連情報
© 2006 園芸学会
前の記事 次の記事
feedback
Top