抄録
トマトの抑制栽培におけるキオビオオハリナシバチの受粉効果について,セイヨウオオマルハナバチと比較して検討した.試験は連棟型ビニルハウス(225 m2: 9 m×25 m)で実施した.各棟に104株ずつのトマトを定植し,それぞれキオビオオハリナシバチおよびセイヨウオオマルハナバチのコロニーを2005年9月12日から2006年3月31日まで,1群ずつ放飼した.ハリナシ放飼区では巣口を終日開放としたが,マルハナ放飼区では小規模ハウスにおける過剰訪花とそれに伴う花柱や子房の損傷を防ぐために,2~3日に1度の割合で巣口を開放した.その結果,キオビオオハリナシバチの採粉効率および着果率はセイヨウオオマルハナバチに比べて優れ,収量および品質は同等であったことから,キオビオオハリナシバチはセイヨウオオマルハナバチの代替花粉媒介昆虫となり得る能力を持つと考えられた.