抄録
外来植物は、根から滲出する特化二次代謝産物(plant specialized metabolites:PSMs)を介して根圏微生物群集を改変し、特定微生物の集積や排除を行うことで、自身の侵略に有利な植物-土壌フィードバックを形成している可能性がある。農作物やモデル植物では二次代謝産物 が根圏群集の構造と機能を方向づけることが多くの研究で示されてきたが、侵略生態学における根圏二次代謝産物の役割に着目した研究は少ない。本総説では、外来植物であるマンリョウ(Ardisia crenata)の事例を中心に、外来植物由来の二次代謝産物が根圏微生物組成を変化させるメカニズムやその生態学的影響波及効果について概説する。