抄録
本研究は、知的障害者の雇用のための方略として、応用行動分析の視点に基づいたアプローチの成果と課題について検討した。その結果、知的障害者の障害者雇用の実践に応用行動分析を用いることで、当該個人の問題とされる行動の原因を障害に求めず、なぜその行動が起こっているのかを整理し、環境調整に重点を置いたアプローチを検討するための情報を得ることができた。しかし、社員にとって応用行動分析の専門的な用語は難しく、抵抗感や負担感があるため、応用行動分析の視点に基づいたアプローチから得られた情報を、職場に蓄積・表現・移行するための機能を持ったシステムの構築が課題である。