抄録
本稿は、福祉川柳事件の反省を経て再建された全国公的扶助研究会(以下、公扶研)が、事件後どのような認識をもって研究運動を行っているのか、またその意義等についていかように認識しているのかについて、公扶研を構成するメンバーに対するインタビュー結果から考察を行ったものである。その結果、調査対象者であるベテランの生活保護ソーシャルワーカーからは、生活保護ソーシャルワーカーをめぐる専門職のあり方について、福祉専門職に対する様々な捉え方があること、ならびにその雇用形態は、正規雇用が望ましいと考えていることを明らかにした。また、本稿では公扶研が担う研究運動が、生活保護利用者の想いを代弁し、より利用者に寄り添った制度設計を求めることにとどまらず、会を支えるメンバー同士の支えあいの場にもなっていることを明らかにした。