人間福祉学会誌
Online ISSN : 2435-9254
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「出自を知る権利」の法制化をめぐる日本の動向と課題
子どもの権利保障と国際的ハーモナイゼーションの視点から
宮嶋 淳
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2026 年 25 巻 2 号 p. 157-162

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抄録
本稿は、日本における「出自を知る権利」の法制化の動向と課題を、子どもの権利保障と国際的ハーモナイゼーションの視点から検討するものである。国連子どもの権利条約第7 条等の国際的理念と、スウェーデン、オーストラリア、ニュージーランドにおける法制度を比較し、日本の現状を批判的に分析した。日本では2003年以降、非配偶者間人工授精に関する議論が続いたが、2020年成立の民法特例法では出自を知る権利の制度化は見送られた。2025年提出の特定生殖補助医療法案は非識別情報の開示に限定し、識別情報は提供者の同意を条件としたため、当事者・医療界・法曹界で評価が分かれ廃案となった。今後は柔軟な情報開示制度、親への告知支援体制、当事者参画型の制度設計が必要である。出自を知る権利の保障は、個人の尊厳と社会の成熟度を示す指標であり、国際的連携と市民参加を通じた法整備が急務である。
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