人間福祉学会誌
Online ISSN : 2435-9254
Print ISSN : 1346-5821
遷延性意識障害へのマイクロアグレッション
先行研究からの検討
戸國 真佐子
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ジャーナル 認証あり

2026 年 25 巻 2 号 p. 66-73

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抄録
遷延性意識障害(Prolonged Disorders of Consciousness:PDOC)は、診断基準の曖昧さや社会的理解の不足から、当事者および家族が不適切な言動や対応を受けやすい領域である。本研究は、医療・福祉現場におけるPDOCへのマイクロアグレッションの実態と理論的位置づけを明らかにすることを目的とし、障害者差別、障害者の権利、Ableism、マイクロアグレッションに関する国内外の先行研究をレビューして検討した。その結果、PDOC 当事者の「意識の可能性」を軽視する対応や家族の判断を無効化する言動が、無意識的な偏見としてマイクロアグレッションを構成し、精神的負担や孤立、QOL 低下に結びつく可能性が示唆された。PDOC は差別研究の空白領域であり、本研究は人権モデルとマイクロアグレッション理論を接続することで、医療・福祉実践における新たな分析枠組みを提示する。
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