国際P2M学会誌
Online ISSN : 2432-0374
研究開発のための顧客価値の協創メカニズムに関する基礎的な考察
― R&DのためのP2Mフレームワーク ―
加藤 勇夫楓 森博越島 一郎
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2015 年 10 巻 1 号 p. 1-22

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抄録
前報において,著者らは企業の研究開発 (R&D) が抱える3つの課題;「R&Dプロセスと事業戦略の乖離解消」,「R&Dプロセスの開発促進」および「R&Dプロセスの革新創出能力の向上」を挙げ,これらの課題の解決策としてR&Dプロセスにバランス・スコアカードを適用した.さらに「顧客満足のためのR&Dプログラム」と「業務プロセス革新のためのR&Dプログラム」を協働させる「マルチプログラム・プラットフォーム構造」を提案した.本稿では,顧客価値の協創に重要な役割を果たす「マルチプログラム・プラットフォーム構造」に焦点をあて,その構造がもつ顧客価値の協創メカニズムの解明を試みた.その結果を基に,スーパープログラム「顧客価値協創プログラム」が「顧客満足のためのR&Dプログラム」と「業務プロセス革新のためのR&Dプログラム」をマネジメントする顧客の価値協創メカニズムはR&Dプロセスにとって重要な構造であることを示した.
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© 2015 International Association of P2M and Authors
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