国際P2M学会誌
Online ISSN : 2432-0374
製造業サービス化の為のP2Mプロファイリングマネジメントの考察
―価値設計プロセスの実践と提示―
平田 貞代
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 16 巻 2 号 p. 147-168

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抄録

製造や生産の技術は進化し、顧客の要求は多様化、複雑化している。企業による大量生産、コストダウン、性能改善の努力だけでは、いずれは製品のコモディティ化や低価格化が始まり、企業の競争優位や収益は縮退し、顧客による購買や満足度も低下することが懸念される。このような製造業のライフサイクルの問題を回避するためには、製品の製造に留まらず、価値を創造し提供する製造業サービス化へのパラダイムシフトが求められている。 本稿では、P2Mのプロファイリングマネジメントを枠組みとし、目標の探索からはじめなければならない不確実性の高い状況での価値設計プロセスを仮説として構築した。さらに、その実践に基づく妥当性の検証を通じて、必要となるマネジメントについて考察した。その結果、本価値設計プロセスは製造業サービス化に取り組み始める企業の支援に汎用できることを示し、その実践における工夫や留意点を整理し提示した。本研究は、日本の製造業サービス化を促進に貢献することが期待される。

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© 2022 International Association of P2M and Authors
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