国際P2M学会誌
Online ISSN : 2432-0374
クラウドファンディングを活用した大学での実践的教育における統合マネジメントの適用
葛西 恵里子久保 裕史
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 17 巻 1 号 p. 22-41

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抄録
アクティブラーニングが求められる大学の実践教育において、クラウドファンディングは将来ものづくりに携わる希望をもつ大学生にとって、インターネットを活用したマーケティングを学ぶための非常に実践的な手段として活用が可能である。クラウドファンディングは成功に至るまで様々なプロジェクトを有機的に結合して実施すべきものであり、全体として目標達成に向けた活動を行うプログラムとして学ぶべきことが適切である。しかし学生とプログラム契約ができない下で、支援がほとんど得られない可能性があるというリスクを持ち、運営には困難な側面も多い。本稿では、大学の学びとしてクラウドファンディングを通じたマーケティング能力の修得を、プログラムベースのアクティブラーニングで実践するにあたり、P2Mの思想と手法に基づきプログラムの型を作成した。さらに評価指標としてマーケティングとプロジェクト遂行能力の両側面からを組み入れたルーブリック評価を導入することで、学生の到達度の見える化をはかり、今後の能力向上に寄与できるようにすることを提言する。
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© 2022 International Association of P2M and Authors
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